tataraサロン

tatara撥水シリーズ 塗工要領一式

tatara撥水シリーズ 全9アイテムの塗工要領を簡素化し大事なポイント・メンテナンスなどを含めて整理いたしました。tatara塗工の参考としてご活用くださいませ。

tatara撥水セラミックシリーズ5種類・tatara撥水無機ウッドシリーズ3種類は、すべて木材に深く浸透し内部で成分硬化する、クリアーのセラミック塗料になります。

tatara輪ジミ・アク止めにつきましては、ケイ素(SiO2ガラス成分)を含まないタイプです。フェノール成分を木材内部に固定化する薬剤で、輪ジミ・アク止めのほか、屋内外の厳しい温度差・雨風・紫外線対策用の下地剤になります。

これらを単独、あるいは組み合わせながら、あらゆる木材の素材を生かし耐久性を高め、美しい木の経年変化を楽しめるようお使いいただけます。また、自然オイル・うるし・顔料系着色剤・市販自然塗料などの併用も可能で、ベース塗料としてのパフォーマンスにも活用できる汎用性の高い製品です。具体的な対処方法につきましてはその都度、tatara佐々木までお問い合わせくださいませ

tatara撥水セラミックマルチ/オイル 塗工要領

tatara撥水セラミックHD 塗工要領

tatara撥水セラミックヤケ止め屋内用/ヤケ止め屋外用 塗工要領

tatara撥水無機ウッド 塗工要領

tatara撥水無機ウッド屋内ヤケ止め/屋外ヤケ止め 塗工要領

tatara輪ジミ・アク止め 塗工要領

エンドユーザー様向きのDIYサイト”RESTA”で紹介させていただいているものが基本の塗工工程のイメージです。材種・気温・湿度・目的によって応用していただき最適な仕上がり感を探ってみてください。

古民家改修工事

2018.3月、大阪市中央区の路面店のヒノキ建具・スギ材古民家改修状況。
既存の数十年経過した木材との濃淡をうまく対比した新鮮なデザイン。


撮影したのは、2018.9/15。梅雨・きびしい猛暑・台風のひと夏を経過した画像になります。

今回は撥水無機ウッド屋外ヤケ止めの3回塗工で仕上げました。心配していた日焼けについてはまだ確認できない良い状態。また、シミ・よごれ・カビなども見受けられない。tatara撥水セラミックヤケ止め屋外用よりコストダウンした建築用のものですが良好な状態を維持しています。
今後も引き続き経過観察を報告させていただきます。

●古民家正面全景 大正ロマンの面影を残す佇まい 2018.9/15

 

●古民家正面玄関 ヒノキ建具・スギ柱など、新旧木材のコントラストが新鮮 2018.9/15

 

●ヒノキ木建具のディテール。ひと夏越しての経年変化はほぼ感じない 2018.9/15

●2019.7/23 施工後約一年半経過

●正面全景 ヒノキ・スギの建具・構造材は、だいぶと落着いた色調に 2019/7/23
●直射日光・風雨の当たりやすい看板柱のエッジ部の色調が少し色抜けし灰化が進みだしてきた。
カビ・黒ズミは見受けられない。 2019/7/23
●玄関のモルタル接地にした木部が白っぽく、縦格子土台下部のシミは樹脂成分の溶出か?
白化はモルタルのアルカリ成分反応か?土台のシミは、tatara輪ジミ・アク止め下地材塗布で
少なからず抑制できるかもしれない。 2019/7/23

12材種の屋外暴露/挙動試験

tatara/撥水セラミック-5-type・撥水無機ウッド-3-type・輪ジミアク止め下地材、全-9-typeの特性を踏まえ、市場で手に入りやすい材種に塗工し屋外水平暴露/挙動試験を実施しました。日常の屋内生活空間では、各種塗料の表面強度・耐水性・仕上り感・ハンドリング・臭気などは確認・判断できますが、屋外環境における中長期的な挙動の変化となると何とも判断に苦しみます。

一様に経年変化は避けられるものではありませんが、製作直後を頂点にどれだけ素材の挙動変化を最小限にとどめ持続し耐久性を持たせるか?

もしくは、製作直後から徐々に経年変化するものの、ゆっくりと自然な変化を示し美観的にも素材の魅力を増していくような変化をしていくのか?

tataraは、後者のイメージを実現するための塗材として開発されました。

こと木材に関しては、鉱物・金属などの無機物とは正反対に、有機物としての建築天然素材で比較的に早い時期から挙動変化を伴います。単純に虫食い・カビ・腐朽・環境条件に応じての変質は普通に起こりえますが、うまく利用すれば無機物をはるかに凌ぐ魅力ある天然素材でもあります。屋外においては、いうまでもなく強烈な紫外線と風雨・季節による温湿度の変化・細菌等によるカビ、腐朽・害虫による虫食いによる厳しい環境での耐性を必要とします。

木材は、産地・個体差・部位などによって一概に判断は禁物ですが、下記の屋外水平暴露試験(t5ハガキサイズ各種無垢挽板材×12種類)を参考に、tataraを採用する一助にしていただければ幸いです。約3ヶ月程度の水平暴露試験になりますが、今後もしばらく継続して経過観察していく予定です。

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●針葉樹 杉材 

⒈右上:無塗装 ⇨紫外線による日焼け、アクによる黒いシミが発生し始めてきた。

⒉右下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水セラミックマルチ ➡︎輪ジミ・アク止めは、木材のフェノール成分(水溶性)の溶出を抑えることによって木材色の変化を最小限にとどめている。さらに撥水セラミックマルチのケイ素が木材繊維の隅々にいきわたり防水性・防汚性を発揮していると考えられます。これは防カビ・防腐・防蟻にも効果が確認されています。

⒊左上:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド屋外ヤケ止め ➡︎だいぶ効果はあるものの、アクによる黒いシミが侵食してきている。無機ウッド屋外ヤケ止め の場合、木材への浸透性が浅く十分に食い止めることができていない。メリットとしては、⒉よりコストダウンできることと紫外線カットの効果はそれなりに期待している。

⒋左下:tatara撥水セラミックヤケ止め外部用のみ➡︎木地は明るくキレイだがアクによる黒いシミの侵食がさらに広がっている。木材表面に紫外線吸収剤が付着している性状のために、アク・汚れ防止にはあまり効果がないのかもしれない。

<杉材表面反転 2019.7/16>
<杉材裏面2019.7/16>

●針葉樹 米スギ材

⒈右上:無塗装 ⇨そもそも米スギは屋外に向いているようです。日焼けは自然に進行しているものの木目の明瞭な変化とカビ・アクなどには強い様子。

⒉右下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水セラミックマルチ ➡︎杉材と同じくもっともキレイな挙動を示しているが、マルチだけでも自然な経年変化(紫外線による灰化)を望むならば良い判断かもしれない。

⒊左上:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド屋外ヤケ止め ➡︎輪ジミ・アク止めが効いて木部色調は濃くなっているが少し不自然な気がする。

⒋左下:tatara撥水セラミックヤケ止め外部用➡︎少し白っぽくなるが当初の色調を一番よく保っているといえる。コストは少々高くつくが、今後の推移を見極めたい。

<米スギ表面反転 2019.7/16>
<米スギ浦面2019.7/16>


●針葉樹 ヒノキ材

⒈右上:無塗装 ⇨紫外線による日焼けと、アクによるものかシミが全体に広がっている。木地が明るく鉄分やカビ・黒シミも目立ちやすいので、屋外では何かしらの保護塗料が必要だといえる。

⒉右下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水セラミックマルチ ➡︎木材色調は濃くなっているが概ね良好な状態。

⒊左上:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド屋外ヤケ止め ➡︎木材色調は明るめで概ね良好な状態。このなかではもっとも自然なイメージ。

⒋左下:tatara撥水セラミックヤケ止め外部用 ➡︎やはり少し白っぽくなる。コストを考慮に入れると、⒉⒊の仕様の方か好ましいといえる。

<ヒノキ材表面反転 2019.7/16>
<ヒノキ材裏面2019.7/16>


●広葉樹 シナ材

⒈右上:無塗装 ⇨アクが強く屋外にさらすと短期間で黒ずんできた。あくまでもシナ材は屋内用の素材といえます。

⒉右下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水セラミックマルチ ➡︎このなかでは一番良好ではあるが黒シミの侵入を止めきれていない。屋内の家具等には頻繁に塗工していただいているが、撥水セラミックマルチのみでほぼ問題はないように思います。広葉樹全般において、テーブルトップなど水周りにおいては、輪ジミ止めアク止めは必須アイテムです。

⒊左上:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド ➡︎シナ材合板は市場に多く流通していてリーズナブルなイメージですが、コストダウンを想定して撥水無機ウッドでフィニッシュしたが効果薄。あくまでも屋内用で施工すべきです。

⒋左下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド屋内ヤケ止め➡︎⒊よりは紫外線吸収剤の効果か多少マシな感じ。あくまでも屋内用で使用する素材。

<シナ材表面反転 2019.7/16>
<シナ材裏面 2019.7/16>


●広葉樹 ケヤキ材

⒈右上:無塗装 ⇨紫外線による日焼けで色あせ始めてきた。導管の穴から少し黒いものが発生し始めている様子。

⒉右下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水セラミックマルチ ➡︎少々色あせているものの、それ以外はあくまでも良好な状態。広葉樹全般において、テーブルトップなど水周りについては、輪ジミ止めアク止めは必須アイテムです。オイルを入れるとしっとり感が増し落ち着いたイメージに仕上がる。

⒊左上:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド ➡︎少々色あせをみせていて、木口面より黒くシミが上がってきつつある。撥水無機ウッドの木材への浸透性の弱さが出てきている。

⒋左下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド屋内ヤケ止め ➡︎撥水無機ウッド屋内ヤケ止めには、紫外線吸収剤など表面に留まる成分があるためか、木口面より黒シミが、⒊より目立つ様子。私見ですが、紫外線吸収剤・防腐剤などの薬剤が含まれているtataraのヤケ止め系は、広葉樹にはあまり逆効果ではないかと思われる。反面、針葉樹・竹材には効果的である。木材繊維の構造的な問題か?今後の研究課題です。

<ケヤキ材表面反転 2019.7/16>
<ケヤキ材裏面 2019.7/16>


●広葉樹 タモ材

⒈右上:無塗装 ⇨アクが強いためか日焼け・灰化より一面が黒染め状態。カビでないので直ちに腐朽には繋がらないようだが屋外には使えない素材。

⒉右下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水セラミックマルチ ➡︎この中ではもっとも良好ではあるが、木口面からアクが強く黒シミが入りはじめている。広葉樹全般において、テーブルトップなど水周りについては、輪ジミ止めアク止めは必須アイテムです。

⒊左上:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド ➡︎⒉より木口面からの黒シミの侵入は早い。

⒋左下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド屋内ヤケ止め➡︎撥水無機ウッド屋内ヤケ止め の効果で木地色は明るいが、木口面から黒シミの侵入は止まらない。

<タモ材表面反転 2019.7/16>
<タモ材裏面 2019.7/16>

●南洋系広葉樹 チーク材

⒈右上:無塗装 ⇨南洋系広葉樹のなかで硬く脂分が多く屋外用に多様される。いまのところ多少日焼けが進みつつあるが大きな変化は見受けられない。

⒉右下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水セラミックマルチ ➡︎輪ジミアク止めの効果で日焼け・木地色落ちを抑制している感じがする。広葉樹全般において、テーブルトップなど水周りについては、輪ジミ止めアク止めは必須アイテムです。

⒊左上:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド屋外ヤケ止め ➡︎⒉よりすこし色濃い状態。

⒋左下:tatara撥水セラミックヤケ止め外部用 ➡︎紫外線吸収剤により白っぽく見えてしまう。南洋系の堅木はフェノール成分が多く、もともと耐久性には定評がありケイ素も含まれているようなので屋外では何も塗らない選択もある。

<チーク材表面反転 2019.7/16>
<チーク材裏面 2019.7/16>

●広葉樹 ナラ材

⒈右上:無塗装 ⇨アクが強く黒いシミが全体に広がっている。もう少し放置していくと真っ黒になって美観的には使うに耐えないものになってしまいそう。ナラ材も屋内用の素材である。

⒉右下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水セラミックマルチ ➡︎日焼け・黒シミの抑制効果はあるようだけれども、木口面から黒シミが進行しつつある。広葉樹全般において、テーブルトップなど水周りについては、輪ジミ止めアク止めは必須アイテムです。

⒊左上:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド屋外ヤケ止め ➡︎⒉に比較して、日焼け・黒シミの進行が予想される。

⒋左下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド屋内ヤケ止め ➡︎意外と撥水無機ウッド屋内ヤケ止め 仕様が現状一番良好な状態。ナラ材と相性が良いのか?今後の経過観察に注目したい。

<ナラ材表面反転 2019.7/16>
<ナラ材裏面 2019.7/16>

●広葉樹 サクラ材

⒈右上:無塗装 ⇨サクラ材の特徴である淡い色調は屋外では早い時期に脱落してしまう。屋内用の高級調度品の素材として使うべき素材。

⒉右下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水セラミックマルチ ➡︎サクラ色の木地色はまだ多少は残っている。カビ・アクの影響もなく良好な状態。広葉樹全般において、テーブルトップなど水周りについては、輪ジミ止めアク止めは必須アイテムです。オイルを入れるとしっとり感が増し効果的。

⒊左上:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド ➡︎⒉とほぼ同様の状態だが、木口面より黒シミが入りつつある。

⒋左下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド屋内ヤケ止め ➡︎⒊とほぼ同じ状態。すこし白っぽいか?

<サクラ材表面反転 2019.7/16>
<サクラ材裏面 2019.7/16>


●広葉樹 ウォールナット材

⒈右上:無塗装 ⇨ウォールナットの褐色は、紫外線・雨水等で早い時期に脱落する。また自然乾燥と人工乾燥の違いにより挙動にも差が出てくるようです。人気素材の故か人工着色したものもあるらしいが見分けがつかない。サクラ材同様に屋内用の高級調度品の素材として使うべき素材。

⒉右下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水セラミックマルチ ➡︎人気のあるウォールナットの褐色は多少抑制されているものの、時間の問題で灰化していく。屋内のテーブルなどの調度品には、この塗料の組み合わせがベストです。広葉樹全般において、テーブルトップなど水周りについては、輪ジミ止めアク止めは必須アイテムです。オイルを入れるとしっとり感が増し効果的。

⒊左上:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド ➡︎いまのところ、⒉とあまり様子はかわらない。屋内のフローリング・建具などには、この塗料の組み合わせの方が、多少なりともコストダウンでにベストかと思います。

⒋左下:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド屋内ヤケ止め ➡︎木口面より黒シミが侵入しつつあり木地色も白っぽく見える。あまりお勧めできない組み合わせ。

<ウォールナット表面反転 2019.7/16>
<ウォールナット表面 2019.7/16>

●南洋系広葉樹 ウェンジ材

⒈右上:無塗装 ⇨南洋系広葉樹のなかでも硬く脂分が多く比重の重い希少材。いまのところ多少日焼けが進みつつあるが無塗装が一番良好に見える。ウリン・アピトンなどはデッキ材として同様の性状に近く、もともと屋外耐久性には定評がありケイ素も含まれているようなので屋外では何も塗らない選択もある。

⒉右下:tatara輪染み・アク止め下地のみ ➡︎南洋系の堅木はフェノール成分が多く、もともと耐久性には定評がありケイ素も含まれているようなので、輪ジミ・アク止めのみでどのような効果が見込めるか経過観察していく。

⒊左上:tatara輪染み・アク止め下地+tatara撥水無機ウッド屋外ヤケ止め ➡︎⒉よりすこし白っぽい感じ。屋外においては何も塗らない選択肢もある。

⒋左下:tatara撥水セラミックヤケ止め外部用 ➡︎⒊よりさらに白っぽく見える。屋外においては何も塗らない選択肢もある。屋内においてはtatara 撥水無機ウッド程度を擦り込む程度で十分かもしれない。

<ウェンジ材表面反転 2019.7/16>
<ウェンジ材裏面 2019.7/16>

●イネ科特殊素材 竹集成材

竹は木材ではありませんが、近年集成材として家具・建材に使われるようになって久しい素材です。通常はウレタン樹脂で仕上げる場合が多いようですが、素材繊維が丈夫な上、和風の空間に馴染むこともあり素材をあらわにした撥水セラミック仕上げを検討されているところが複数でてきました。

竹は意外にも樹脂成分をそのままにしておくとカビが発生しやすく、カビ抑制と素材感を生かした仕上げが撥水セラミックを検討するきっかけになっています。

屋外暴露の挙動は、木材の中では針葉樹に近い挙動をしまします。無塗装では見るも無残に黒化していきます。

tatara撥水無機ウッドのみ ➡︎ ⒉tatara輪染み・アク止めtatara撥水セラミックマルチの組合せ➡︎ ⒊tatara輪染み・アク止めtatara撥水無機ウッド屋外ヤケ止めの組合せ の順で良好な状態が確認できています。

<竹集成材挽き板表面 2019.7/16>
<竹集成材挽き板裏面 2019.7/16>

徳永家具工房/東側壁面・スギ羽目板 経年変化の継続的観察

もともと家具の仕上げ塗料としてスタートしたtatara撥水シリーズは、少しづつ建築仕上げ塗材としても本格的に使われるようになってきました。

tataraは決して万能な塗料でない仕上げ材ではありますが、塗膜を形成しない素材感を重視した仕上げ感に加え、撥水性能による防汚・防カビ・防腐・防蟻性能さらにハンドリングの良さに期待を寄せる声が少なからず増してきました。

もっとも一般的でわかりやすい施工例を継続的に観察し、tatara採用の一助にしていただければと思います。これから2〜3年後までの経過観察を通し、やがてメンテナンス施工に至る一連の経緯を説明できるサンプルとしてまいりたい所存です。

ちなみに、この東壁面の吉野スギ材はt15厚・源平小節、tatara撥水セラミックマルチ表裏にあえて一回塗り(羽目板材は壁面施工前に水平状態でたっぷり1回塗工)で施工しております。数年経ってツヤのある美しいシルバーグレーに経年変化するイメージで施工しました。

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●2018.12月末施工〜2019.2/18

施工より2ヶ月程度経過し少々落ち着いた表情になってきました。LDKに面した壁面になりますが、無垢の杉羽目板を施工するだけで室内は冬は暖まりやすく冷めにくく、夏は日中の遮熱・適度な吸湿性を発揮しエアコンの効きも良くなるようです。これらの機能にくわえ明るく素敵な美観になればと期待しています。

2018年末に施工して2ヶ月たらず まだ施工したての雰囲気 2019.2/18
吉野杉材 t15源平 屋内も暖まりやすく冷めにくくなった模様 2019.2/18
tatara撥水セラミックマルチ 表裏にたっぷりと一回塗工のみで仕上げる。2019.2/18

●2019.4/18 4ヶ月経過

春の陽光に照らされて木材の乾燥も十分にすすみ心なしか明るい表情になったような・・・!?

春の陽光に照らされて赤みが少々抜けてきました。2019.4/18

ゆっくりと気づかぬうちに変わりゆく表情。2019.4/18
気になるシミ・カビ・鉄アルカリ反応・アクなどの気配は全くない。2019.4/18

●2019.6/24 6ヶ月経過

梅雨時期の花曇り羽目板の赤みは大方抜けていく。本格的な夏の強烈な紫外線下で一気の灰化はすすみだろう。表面のシミ・カビ・鉄反応・アクなどが発生せずに灰化がすすむみ、ツヤツヤとしたシルバーグレーの表情にお目にかかれるのだろうか?

梅雨の薄曇りの天気。温度も湿気も徐々に上がっていく季節。2019.6/25
本格的な夏を前にまだまだ新品の杉材。2019.6/25
本来の杉赤みは徐々に失せて小節周辺の凹凸感にツヤ感も見せはじめている。2019.6/25

ジャロッド・ダール氏 〜一本の木から〜

2019.3/27 岐阜県立森林文化アカデミー准教授 久津輪雅氏の紹介でジャロッド・ダール夫妻写真家 大竹英洋氏cafe soto 福畑慎吾氏が徳永家具工房に来訪。

「グリーンウッド(GREEN WOOD)」 は「生木」を意味します。 「生木」とは、森から伐採したばかりの 乾燥していない木のことです。 その生木を伝統的な手工具を使い割ったり 削ったりしながら小物や家具をつくる ものづくりを「グリーンウッドワーク」 といいます。 

久津輪氏も国内でのグリーンウッドワークの普及活動に積極的に取り組み、いまや日本全国に人気が広まりつつあります。アメリカの著名なグリーンウッドワーカーであるジャロッド・ダール夫妻も日本のものつくり文化に強い関心を寄せ徳永家具工房/徳永氏との対話は尽きません。

木工、カンナフィニッシュ、玉鋼、tatara撥水セラミック、未来の木工家の育成など多岐にわたる有意義な意見交換の場となりました。

今回の貴重な対談シーンを一部動画でご紹介いたします。

浴室・水まわりの羽目板貼り

東京都江戸川区(株)田中工務店 3代目ダイアリーでの詳しい経緯。  
        

木造建築は日本の文化そのもの。建築の屋内・屋外にかかわらず木材は主要建材として適材適所に多く使われてきました。近年、耐久性・意匠性・メンテナンス性・コストパフォーマンス性などから新建材がめざましく進化してきたものの、天然木材の需要は高級建材としていや増しているようにも感じられます。

ヒトの五感に親近性のある天然木材の総合力は、まだまだ新建材に勝るとも劣らないものかと思います。しかし、風呂場・水まわりでの施工はリスクが高くユーザーさんや工務店さんの悩みの種でもあるようです。

tatara撥水セラミックマルチは、このようなケースから採用いただくケースが多く下記のようなメリットがあります。

防水性がありカビの発生を防ぎます。→ガラス成分(ケイ素)を木部深く浸透させ木材内部で硬化し水分をブロックします。

作業性・メンテナンス性が良い。→短時間の現場施工でもホコリや臭気の影響は極めて軽微です。仕上げ面の洗浄等によっては表面のケイ素は徐々に脱落していきますがユーザーさんの簡易なメンテナンスで対応が可能です。

塗膜を形成せず素材感をそのままに木の香りも妨げません。→木の最大のメリットである吸湿性・触感・芳香などの癒し効果を最大限に活かせます。

木製の風呂桶への塗工にも試験的に使われはじめていますが、メンテナンスをないがしろにすると木材のデメリットであるカビが発生したり木材表面が荒れて毛羽立ってきたりします。逆にお肌のメンテナンスと同じく、強力な洗剤をつかわず表面を荒らさないような適度のスポンジで汚れを毎回洗い流し、表面から徐々に脱落していくケイ素成分はtatara撥水セラミックマルチを年に一回程度、表面にかるく補う程度のメンテナンスで十分キレイに長くお使いいただけることがわかってきました。

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■東京都江戸川区(株)田中工務店 3代目ダイアリーで詳しい経緯をご説明いただいております。https://sandaime.exblog.jp/29900393/h

「たためる椅子・吉野杉・tatara」誕生!

<たためる椅子+吉野杉+tatara撥水セラミックマルチ>

●WOODコレクション(モクコレ)2019

とやまモクコレ2019 最終日たためる椅子吉野杉tatara誕生!より軽く 1kg より美しく!協力: 阪口製材、tatara撥水セラミック

丸谷芳正さんの投稿 2019年1月29日火曜日
https://www.facebook.com/yoshmaruya/posts/1676484949163602

DSC_3263

建築設計に関わる人たちの間ではよく知られた「たためる椅子」。なにげないシンプルな椅子ながら構造やディテール、座り心地などどれも優れていて、それは実際に使用されている方の満足度がとても高い事からも良く判ります。稀代のロングセラーチェアーです。

1988年に吉村順三により設計された八ヶ岳音楽堂の為に300脚製作、2年後の1990年に発表された椅子。製作当初の仕様から、吉村順三、中村好文、丸谷芳正の3人の共同ワークにより改良され、デザインされています。「本格的にきちんと座れるフォールディングチェア」として、折りたためる機能性と、座り心地の良さが特徴。さらに、収納性も考えられており、木製の専用スタンドを使えばきれいにしまえるようになっています。 試作改良を重ね、快適性・機能性・美しさを兼ね備えたこの椅子は、吉村氏のデザインに対する妥協を許さない姿勢と、使い手のことを考えた心が表れています。

●たためる椅子/吉村順三、中村好文、丸谷芳正/ 革張り・麻キャンバス
使用時W58 D56 H70 SH36cm 折りたたみ時W60D12H81h

https://www.mina-perhonen.jp

何とメイ首相がたためる椅子に!!!!今日は大阪市中央区の山本能楽堂にたためる椅子40脚を納品。1週間前、至急二脚だけG20の前々日に送って欲しいという事で送ったところ、BBCのインタビューでメイ首相がたためる椅子に座って取材を受けたそうです。^_^

丸谷芳正さんの投稿 2019年7月4日木曜日

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(株)松崎 ヒノキ無垢材箱物家具への塗工

家具のなかでも、とくに箱物家具に無垢材を使うことは近年少なくなってきました。木の収縮・反り・コストなどの問題に対処するため合板・MDF・パーティクルボードなどの木質系工業製品主体のものづくりに移行してきました。表面仕上げも耐久性・安定性・歩留まりの良い多品種のポリ・メラミン樹脂パネルで仕上げたものが多く占めるようになってきております。

これに反して、木材(無垢材)の特徴である手触り感、芳香、吸湿性、不均一性、抗菌性、経年変化、いわゆる質感・癒し・環境問題に対するニーズはいや増しているように感じられます。

どこまでも適材適所をベースにコストにも折り合いをつけながら、tatara撥水シリーズが無垢材をますます活かすツールとしてご利用いただければ幸いです。

株式会社松崎

タタラという火山

2014.4.8 徳永氏のブログより抜粋
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明治になるまで、日本人は砂鉄から鉄製品を作っていた。
炭を使って砂鉄を溶かし、ケラとよばれる鉄の塊から 鋼や鋳物をより分け
刀や釘など様々な物に加工する。

私が使っている玉鋼の鉋も大原氏が千種川の砂鉄から作ったものだ。

砂鉄はタタラとよばれる溶鉱炉で溶かすのだが、
実際を見てみたい思いにかられ、大原氏に頼みこんで冬の数日タタラ作りに挑戦してみた。

氏は何もわかっていない我々に辛抱強く丁寧にタタラのイロハを教え、
作り方を指導し、形にした。
以下は作り上げ、燃えるタタラ。

地球の芯から浮かび上がり、マントルに混じって地表へ湧き出した鉄は
花こう岩の風化によって砂鉄となって人とかかわってきた。

炭を燃やし、風を送りこみ、タタラの底は白い炎となって真砂土の壁を溶かしてゆく。
この土も そう砂鉄を抱いて地上にふき出したその土なのだ。
上から注がれた砂鉄は 熔けながら下りてゆき、底部のオレンジ色のガラスに吸い込まれる。
重い鉄は下に集まり、空気を遮断した還元の炎の中で鉄として固まるのです。

燃えあがるタタラを見て気付いた。これは火山だ。

地球の核から噴き出した鉄を人は火山を作って元に戻し、
そこから必要な物を取り出すことを考えた。

何と原始的で、力強い営みであろう。

世界が火と土と風と水と空でできているなら、このすべてを駆使して、

人は鉄という素晴らしくも禍々しいものを手に入れたのだ。

いま再びの”たたら” その2

たたら製鉄の砂鉄採取では、約80㎏の真砂砂鉄を確保しました。

つづいて、
ドラム缶を利用した炭釜づくりに取り掛かることにします。
仕様は下記の図面を参考にした。

この炭釜で大量の「たたら炭」をつくっていくことになるが、
大阪府河内長野郡太子町の里山作業場で、「たたら炭」の原料になる”コナラ”、
炭化させるための火力燃料としての間伐材・スギなどを伐採し準備をすすめていく。

まったく、自然環境と一体となった循環型経済モデルとはいいながら、
自然環境への負荷は計り知れない!!

と同時に、大自然への畏敬の念がふつふつと湧き上がる・・・。

 

●たたらドラム缶炭釜 仕様図

●ドラム缶の横腹に開口部を加工

●吸熱部分には一斗缶を加工し溶接

●内部にグレーチングを敷いて排気の煙突をつけていく

●2018,6/17鉄筋・鉄骨のプロ、植田さんが加工している。大阪府河内長野太子町の作業場にて

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炭窯を土中に半埋めし吸排気の準備を完了し、2018,11/17朝より11/18AM5:00まで薪で加熱しつづずけた。

●薪で加熱しはじめ、煙突から蒸気が勢いよく噴き出してきた。
煙突の先からは木酢液を採取する。

●やがて日が暮れ、交代でただひたすら加熱し続ける。

●AM4:00ころから、水蒸気の量が徐々に少なくなってきた。

●AM5:00 吸気・排気口を砂で埋め酸素を遮断する。
超高温の状態で密閉状態にして良質のたたら炭を精製する。

●5日後の11/23、炭だしを決行。まだ本体に熱がこもっている。嫌な予感・・・
表面の土をめくると本体の蓋が熱で変形し空気が入っていたようだ。

●残念ながらたたら炭はほとんど灰の状態。初回のチャレンジは失敗におわった。
次回、12/23に再挑戦を決行する予定。

2019.1/24炭だし 半生焼け状態
2019.1/24炭だし 半生焼け状態 何とか使えるか?

それから数回繰り返したのち、、、

2019.5/12炭だし かなり状態の良いものができるようになった!
2019.5/12炭だし すべてちゃんとした炭状態に、、、